2024/02/22

第46回学生設計優秀作品展 作品紹介[4]

Re:Construction
ー壁面形状を用いた空間の再構築と都市空間への接続手法ー


東海大学大学院 工学研究科 建築土木工学専攻 大渕光佑

[作品データ]
建物用途:都市型ラーニングコモンズ
敷地所在地:東京都港区青山3丁目

[制作データ]
作品総点数:模型10点、図面13枚
制作期間:構想- 9か月、制作- 4週間
主な模型材料:スチレンペーパー、ガーゼ、アクリル板、ジェッソ、水彩画用紙、段ボール

[設計主旨]
近年、学習環境や働き方に変化が生まれ、従来の合理的箱型の建築は変化に対応できていない。本設計は箱型建築を 解体、空間を多様化し、社会的変化に対応できる都市と接続した建築のあり方を考える。街の活動を許容する場所を デザインし、内側に留まる活動を表出させ、「都市と人を繋ぐ建築」を目指す。解体・接続・場所の事例を収集しダ イアグラムを抽出。L:「都市との関係」M:「建築の構成」S:「建築の要素」の各スケールに分類し、再構築して建築空間に落とし込む。再構築した建築は空間と人の行為で機能が決まる。多様な空間を複合し、様々な活動を許容する場所となる。空間と人の行為が重なりあい、街の新たな賑わいが生まれ、都市と人・街と建築を繋ぐ都市建築としての価値を獲得する。

[推薦のことば]
東海大学 建築都市学部長 建築学科 教授 岩﨑克也
Re:Constructionは従来の箱型建築を解体し、都市空間との新たな接続を模索し、場所性を見出そうとする提案であ る。L:「都市との関係」M:「建築の構成」S:「建築の要素」の各スケールに分類し、これらを一旦、掛け合わせることで空間と人の行為が重合、街の新たな賑わい、都市と人・街と建築を繋ぐ都市建築としての価値を獲得することを目指したものである。大渕さんの大学院での取り組みは、既往の文献調査にとどまらず、実際のサーベイでも、 都市や都市との関係性に力点を置く建築を抽出して、人の活動・行為を調べ、その特性を実際の建築空間に落とし込むなど、地道なサーベイにより見出した理論の構築と、実際にエスキスを通じて練り上げたデザイン力が、うまく重なり修士設計というひとつのカタチにまとめ上げた点など高く評価したい。今後の社会に羽ばたき建築家として活躍する事を期待し、私の推薦の言葉としたいと思います。


第46回学生設計優秀作品展 作品集から
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